さまざまな血圧バラメータ（血圧変動も含む) どの値が臨床的に有用か

摘要

高血圧は日本人の心血管ィベントに対する最大のリスク因子であり，24時間にわたる厳格な血圧 コントロールが重要である.高血圧診療は「高血 圧治療ガイドライン2014(JSH2014)」に基づき， 診察室血圧よりも診察室外血圧，つまり家庭血圧 測定や24時間自由行動下血圧測定(ambulatory blood pressure monitoring ： ABPM)が直され， 実際に日常臨床のなかで広く活用されている.こ れらの測定方法で得ることができる情報は多様で あり，早朝や夜間などのこれまで盲点とされてい た時点の血圧測定も可能になったことで，早朝高 血圧や夜間高血圧に対する多くのェビデンスが蓄 積されている.また，血圧は変動することが特徴 であるが，その過剰な血圧変動，つまり"血圧変 動性の増大"と臓器予後との密接な関連が多く報告され，脚光を浴びている.