自然リンパ球による肥満の調節

摘要

肥満はメタポリックシンドロームなどのさまざ まな疾病へとつながるため，早期の予防が必要で ある.肥満の誘導には過食や生活習慣の乱れが関 与しているほか，腸内細菌の変化も成因のひとつ として近年注目を集めている.腸内細菌は，宿主のTh17細胞や制御性T細胞といつた免疫細胞の 誘導に関与するなど，免疫機構と密接に関連し あっており，肥満の誘導にも免疫細胞が密接に関 与することが示唆されはじめている.また，肥満 の対処法として注目される脂肪組織の熱産生とい う観点においても，免疫系の関与が明らかになつ てきており，注目を集めている.