プロカルシトニンによる敗血症の診断

摘要

最近,血中のプロカルシトニン(procalcitonin : PCT)が新しい敗血症の診断マーカーとして注目されている.そのきっかけとなったのがAssicotDらの論文であり,敗血症を含む細菌感染症患者において血中のPCT濃度が上昇することを1993年にはじめて報告した.以後, PCTと細菌感染症の関係がさまざまな面から研究され, PCTは敗血症の診断指標としてばかりでなく,感染症の重症度や治療の判断基準のマーカーとしても期待されている.