はじめに

摘要

日本において臨床で使用できる薬剤は，世界で使用できる薬剤と比較して格段に少ないことが知られている．このことは日本での治験および臨床研究を進めることがきわめて難しいことに起因しているといわれている．そのため，国内企業ですら新薬開発において海外で治験をすることが一般的になり，"治験の空洞化"という問題が認識されている．この治験の空洞化に歯止めをかけようという目的で，平成15年（2003）度に"全国治験活性化3カ年計画"が策定され，治験ネットワークの構築，治験コーディネーターの要請などさまざまな試みがなされ，一定の成果があげられつつある．この全国治験活性化3カ年計画に続いて治験?臨床研究による日本発のエビデンスを発信することを目標に，平成19年度より"新たな治験活性化5カ年計画"がスタートした．