随意運動と脳の機能画像 機能的MRlの知見を中心に

摘要

随意運動機能や言語,記憶などのさまざまな認知機能の遂行には,脳の活動が不可欠である.近年の医用工学の進歩に伴い,これらの脳活動を画像として視覚化できるようになった.機能的MRI(fMRI)はその手法のひとつである.本稿では随意運動をテーマに,運動の制御と脳のダイナミックな活動との関連を概説した.随意運動に際してば"一次運動中枢"以外にも,行うべき動作の特性に依存して(動作が複雑な内容であるほど).他の多くの領域が企画.フロクラミンクに参加する.そのひとつが.大脳内側面に位置する補足運動野である.補足運動野にはサルと同様,ヒトでも機能的に異なる前後2つの領域の存在が示唆されている.fMRIの研究からも,とくに前方に位置するpre-SMAは,動作の実行的プロセスまり選択,判断,準備などといった動作の認知的プロセスにかかわることが指摘されている.