救命救急センターにおけるリハビリテ-ション システム,評価,治療

摘要

救命救急センターでのリハビリテーション(以下,リハ)について,そのシステムと代表的疾患である脳外傷の急性期リハについて述べる.リハシステムは,まずリハ医が初期評価した後に離床に向けての動作訓練,呼吸訓練,ADL訓練などの処方をPT,OTに指示し,その後障害の変化に応じて,処方内容,リスク管理を随時変更していく,またできるだけ早期に予後予測を行い.主治医と相談しながら退院後の方向づけを行う,脳外傷患者の急性期リハを行う際に重要な評価項目は.意識障害,運動障害,認知·行動障害,合併症である.おもなリハの項目は,麻痺の回復促進,拘縮や筋力低下などの廃用症候群の予防,呼吸器に対するアプローチ,早期離床,日常生活動作の自立度向上,認知·行動障害の評価および訓練である.早期にリハを開始することは重要であるが,安静度やリスクの変化に対応して処方内容を変更していける体制,退院後にフオローアップ可能な体制を確立することも重要である.