循環器疾患と睡眠

摘要

近年の疫学調査において，短い睡眠時間および長い睡眠時間が心血管疾患発症の関連因子であることが報告されている.その病態として高血圧が考えられ，とくに短い睡眠時間と高血圧発症との関連が示されている.一方，最近の研究ではメラ卜ニンの内服が睡眠障害に加え，血圧日内変動の改善に寄与する可能性が示唆されている.こうした点に重点をおき.本稿では睡眠障害と心血管疾患発症.および高血圧との関連を中心に概括した.