結節性紅斑の診方

摘要

結節性紅斑は，おもに下腿の伸 側に多発する有痛性の紅色結節で ある.特発性，細菌などの感染症 に続発するもの，全身性疾患に合 併するものなど，原因はさまざま である.独立した疾患として扱わ れるカ人皮膚に現れた症候のひと つと考えることもできる.罹患率は10万人当り1-5名であり，比 較的若年の女性に多い.広義の結 節性紅斑では，組織学的に非特異 的な脂肪織炎を呈するものと，基 礎疾患に特異的な病理所見を呈す る場合がある.結節性紅斑は圧倒的に女性に多 く，また，妊娠可能年齢の女性に 好発する：原因のひとつとして， 経口避妊薬の服用や出産との関連も報告されている.