小児の虐待

摘要

2歳，男児.保育園での発熱を主訴に受診.児は待合で元気に動き回り，母親が激しく叱責 する声が診察室にも響いてきた.診察が始まり，初診時にはいつも確認している母子手帳を みると，母親は18歳で妊娠しており，父親の欄は空欄，予防接種はほとhど受けていなかっ た.発熱は上気道のウイルス感染症と考えられた.診察後すぐに，母親より「保育園にはい つから行けますか？この子をみられるのが私しかいないのですが，仕事が休めなくて? +?…」 と質問があった.よくよく話を聞くと親族のサポートはなぐパー卜タイムの仕事で何とか 生活を維持しており予防接種の受診もできなかつたとのこと.