病院勤務

摘要

筆者は福岡県にある急性期病院に勤務している.病床数は1,048床あり，42の診療科 で314名の医師が勤務している（2018年7月現在).地域がh診療連携拠点病院を掲げ, 救急救命センターを有し，地域に急性期医療を提供する大規模病院である.現在の遠隔医 療の活用に関する議論は，通院困難な虚弱高齢者や，かかりつけ医に定期的に通院が必要 な就労者，そして遠隔地域で医療過疎に対する対策という文脈で語られることが多い.そ ういった意味で，筆者のような病院勤務医（とくに大病院）にとつて，遠隔医療は活用に値 するのか？という疑問が生じても当然のことである.本稿では，病院勤務という環境で，遠隔医療の活用に関して自験例を交えながら今後の 展開について検討する.