血圧コントロール不良例の減塩による降圧?心血管保護効果

摘要

血圧コン卜ロール不良例は，肥満やメ夕ボリックシンドロームなどの代謝異常を合併していること が多い.メタボリックシンドローム合倂者は食塩摂取量が多く，かつ食塩感受性も高いので，減塩指 導を強化することが有用である.減塩指導を行う際には，患者の食塩摂取畺を評価するとともに，食 生活やライフス夕ィルの調査を行って，実践可能な減塩手段を提示することが重要である.実地臨床 における食塩摂取量の評価には，随時尿を用いるのが簡便であり，採尿条件を一定にして繰り返し評 価することで減塩指導の効果を評価することが可能である.血圧コン卜ロール不良例においては，たとえ利尿薬を含む降圧薬の併用療法を行っている場合でも， 減塩がさらなる降圧をもたらし，腎機能の保持や心血管ィベン卜の抑制にも有用である.