消化性潰瘍

摘要

Helicobacter pylori(HP)の除菌療法時代を迎えた消化性潰瘍(PU)について.心療内科的立場からの診断と治療を中心に述べた.PUはHP.矢感情症的性格.ストレスなどの心理·社会的因子が影響して発症していると理解するのがよい.個々の症例ごとに関連要因を見きわめて治療戦略を立てる.HP除菌などはもとより.過剰適応にある症例.ストレスが明らかな症例.不安や抑うつを伴う症例には生活指導,支持的療法などを行う.自律訓練法の指導も有用である.薬物治療はプロトンポンプ阻害薬などと向精神薬を併用する.