消化器疾患の緩和医療?終末期医療

摘要

消化器疾患の緩和医療?終末期医療を考える場合，大部分は消化器がhが中心となる.がh以外の消化器疾患では，死因の第10位に肝疾患が位置しており，消化器疾患の非がhの緩和医療?終末期医療の対象疾患としては肝疾患が重要となる. 慢性進行性肝疾患の終末像である肝硬変は，病状が進行すると，肝機能低下，門脈圧亢進症および門脈-体循環短絡（シャン卜）形成の3大要因により黄疸，腹水，肝性脳症，消化管出血などを発症す る非代償期へと移行し，肝不全となる.根本的治療として肝移植が存在するため，その適応については十分留意する必要がある.終末期になっても特別な治療法があるわけではないので，標準的治療とケアを病状にあわせて継続 施行する.最末期の状態になると，諸症状に対しての治療をどこまで継続するかが問題となる.