臨床医のための薬の相互作用とそのマネージメント(28)

摘要

セントジョーンズワートを摂取すると,その成分であるヒベルフォリンによって小腸·肝臓におけるチトクロームP450 3Aの含量が増加する.またセントジョーンズワート抽出物成分によってP-糖タンパク質の含量が増加する.以上のことより,シクロスポリンの代謝·排出が冗進するため,その血液中濃度が低下し,十分な治療効果が得られないことがある.したがって,シクロスポリンとセントジョーンズワートの併用は控える必要がある.