検診で指摘された小膵癌の1例

摘要

各種画像診断や検査手技の向上により，径2cm以下の小膵癌の早期発見がされるようになってきた．今回われわれは検診での腹部超音波検査で発見され，内視鏡的逆行性膵管造影の所見が診断に有用であった小膵癌の1例を経験したので報告する．患者：60歳，男性 主訴：なし.既往歴：特記事項なし.家族歴：特記事項なし.生活歴：飲酒歴は月に11～20日程度，ビールを1缶未満，40年間で，喫煙歴はなかった．現病歴：2004年6月中旬に人間ドックの腹部超音波検査で膵頭部に長径約1cmの腫瘤影を指摘された．6月下旬，精査目的に当院を受診し，腹部超音波検査およびCT検査を施行し，膵癌が疑われた．当院受診2日後に精査加療目的に入院となった.