医療従事者における麻疹·風疹·水痘の感染対策に関する基本的調査

摘要

麻疹·風疹·水痘の免疫獲得ができていない医療従事者は職務上感染する危険性が高く,また罹患した場合には院内感染流行の原因となる可能性もある.米国疾病管理予防センター(CDC:Centers for Disease Control and prevention)は各疾患免疫の証拠がない老へのワクチン接種を推奨している.そこで今回われわれは各疾患免疫の証拠をどのように把握すべきかを明らかにする目的で,罹患歴·ワクチン接種歴調査と抗体保有状況を検討したので報告する.奈良県立医科大学附属病院の医師29名·看護師69名および看護短期大学部学生52名の計150名(男性21名·女性129名)を対象として麻疹·風疹·水痘のワクチン接種歴と罹患歴の記憶についてアンケート調査をした.