高齢化社会における，安全な 大腸内視鏡検査と治療の在り方便潜血検査，内視鏡前処置からESDまで

摘要

人口の高齢化，便潜血反応による大腸癌検診の 普及に伴って，高齢者の大腸内視鏡検査の機会も 増加している。早期大腸癌に対する内視鏡治療は， 外科的手術に比して治療中?後の患者の負担が少なく， QOLからみて，まさに高齢者にふさわしい 治療法といえる。しかし，超高齢者ともなれば， 内視鏡治療でも過重な負担となる可能性があり， さらに検査のみでもリスクが無視できない。一歩 間違えば致死的な偶発症を招きかねないので，適 応決定に際しても十分に慎重に行う必要がある。