メタボリックシンドロ一厶と血栓症

摘要

メタポリックシンドロームの終末像として血栓症が発症する背景には，線溶阻害因子PAI-1の発現亢進が存在すると考えられる.PAI-1は血管内皮細胞や脂肪細胞で産生，分泌されるが,インスリンやダルココルチコイド，アンジォテンシンnなどによってその発現は促進される.すなわち，肥満や糖尿病（インスリン抵抗性），高血圧や心因性ストレスによって増加するPAI-1が,血栓症発症の引き金になると考えられる.