大脳半球内面からのアプローチ（1)大脳半球内側壁のGAT一外面のGAT,帯状回小帯（仮称，再掲），球状に窪hだ区画， 内面のGAT,小丘状に膨隆した区画一

摘要

本連載におけるGATは，第4回の「外側か らのアプローチ」で始まった.その最終像は第 11回の図9で示された視床，視床下部，大脳 基底核などを含む大脳中心部cerebral central coreと大脳半球内側壁との分離であった.続 く第12?21回では前者，大脳中心部核群の GATを実施し，外側下方や前下方および内外 側からのアプローチとして述べた.残る大脳半球内側壁のGATは今回実施す る.しかしこれには，灰白質面（=外面）から 白質面（=内面）へ向かってのGAT (外面の GAT)と，その逆方向の，放線冠や脳梁線維 層が露出された白質面（=内面）から灰白質面 (=外面）へ向かってのGAT (内面のGAT) が可能である.ここではまず外面のGATを実 施したのちに，第11回（および14回）で得た 大脳半球の内側壁を用いて内面のGATを実施 し，両方向のGAT結果を比較する.