COPDの治療戦略に役立つ運動負荷心肺機能検査

摘要

COPDは，種々の併存症を伴う全身性疾患とされ，病期が進行するにつれ増強す る息切れのため運動耐容能は低下し，身体活動性は制限され生命予後の悪化へ.とおち いる1121.息切れを改善させるには，個々の患者により異なる息切れのメカニズムを把 握し，その病態に適した対策を講じることが必要である.運動負荷心肺機能検査 (CPET)31は，疾患の重症度，病態生理，さらには治療効果判定，術前評価などさまざ まな目的で行われるが,本稿では，刀根山病院で報告した研究成果に基づき，CPETが 息切れを改善させる治療戦略にどのようにかかわっているかに焦点をあて，概説する.