診断

摘要

肝硬変であると診断するには，黄疸，腹水，肝性脳症などの肝不全症候を認める非代償性肝硬変では容易である．しかし，代償性肝硬変では自他覚症状を認めないことも多く，その前段階である慢性肝炎との鑑別が重要であり，実際の臨床の場においては，進行した慢性肝炎なのか，初期の肝硬変（代償性肝硬変）であるのかを鑑別するのはしばしば困難な場合があり，肝生検，腹腔鏡検査により初めて可能となる例も多い．