Ⅱ．各諭：先天性奇形をもって生れた子どもの家族への対応

摘要

先天奇形は，出生後の治療で完治する奇形，治療はできるが副症状と長く付き合わなければならない奇形，治療することのできない奇形がある．家族へは，その発生頻度，合併疾患，正確な生命予後，機能予後，発達予後を伝えるべきである．先天奇形は出生前に診断されることが多くなっており，また医療者と家族の考える治療の方向性が異なることもまれではない．家族へは治療とは別に心理的配慮が必要で，親の会などの医療従事者以外の支援も欠かせない．