上腹部横切開症例における単孔式アプローチによる 腹腔鏡下胆囊摘出術

摘要

単孔式腹腔鏡下胆囊摘出術(single incision laparoscopic cholecystectomy ： SIL-C)は，そ の高い整容性により急速に普及している。一方， 上腹部手術なかでも横切開手術既往症例の腹腔鏡 下胆嚢摘出術(laparoscopic cholecystectomy ： LC)は，安全なトロカール留置ができず，癒着 剥離にも難渋し開腹術を選択されることもある (図1)。そこで，SIL-Cのように臍部にアクセス ポートを留置し，右側腹部に5 mmトロカールを 1本追加したSIL-C +1ポート（SIL-C +1)によ るreduced port surgeryで安全にLCが可能で あった2症例を経験したので報告する。