安全な腹腔鏡下直腸切除をめざして-腹腔鏡下直腸切除における新規デバイス，Rectum Catcherの有用性

摘要

最近では，直腸低位前方切除はDST (double stapling technique）を使用することで比較的安全に施行できるようになつている。しカゝし， 小骨盤内の限られた狭い空間内で腹腔鏡下にTME (total mesorectal excision）をい，つづく直腸閉鎖，直腸洗浄，さらに直腸切離を施. 行することの困難さをたびたび痛感してきた。これを解決するために，われわれは当院で開発した新規デパイスであるRectum Catcher(RC） を使用している。腹腔鏡下大腸切除のなかでも直腸切除,とりわけ低位前方切除は手技的にも難易度が高いことは周知の事実である。最近の腹腔鏡下直腸切除に使用した経験からこのデパイスの特徴と有用性について検討した。