石材加工石粉を地盤改良補助材とした場合の強度発現について

摘要

これらのことを踏まえ，著者らは底泥を固化材で土壌改良する際に石粉を混入することで改良効果を促進するとともに，固化材の使用量が減少できることでコストダウンが可能と考えた．研究では，石粉を底泥に混合し，固化材による室内混合固化試験および現場混合固化試験を行ったところ，石粉配合量の増加に伴い一軸圧縮強度の増加が認められるとともに，強度は養生日数が長くなるほど増加することが判明した．本稿ではこの強度発現の特性について一軸圧縮試験および簡易コーン貫入試験から評価し，強度発現メカニズムについて電界放出型走査電子顕微鏡（以下「FE-SEM」という）組織構造観察，エネルギー分散X線分光法（以下「EDS」という）による定量分析から述べるものである．