有機農業経営の販売条件と経営行動の概略

摘要

わが国の一般小売店舗における有機農産物の販売が珍しいものではなくなっている。これほ有機農薬の広がりとそれに取り組む農業経営の増加を示唆しており、有機農業をとりまく状況の変化を感じさせる。わが国め有機農業は、一九七一年に日本有機農業研究会が提唱したのが始まりとされ、それ以降七0年代は産直流通による産消提携活動を中心とする運動的時期、八0年代はいわゆる流通事業体の設立と展開を中心とした、有機農業生産、有機農産物流通販売の事業化と組織化が展開した時期、九0年代は一般小売店舗での有機農産物販売が実現していく時期となリ、わが国の有機農業は、おおまかに三つの時期に分けて、その活動の特徴を捉えることができる。