トウガラシの比較社会学

摘要

南米コロンビアを訪れた際、「幸い料理といえばペルー料理かメキシコ料理」というのが適評であった。 コロンビアでは、辛味控えめの生トウガラシやトウガラシソースを用いて食卓で辛味を自己調整する（注1）。 一方、ペルーでは、世界のトウガラシ愛好家が重宝にしている肉厚、強辛種のロコト（注2）を筆頭に、トウガラシが料理の随所に出没する。 さて、国名にもなっている「赤道」直下のエクアドルは、コロンビアとペルーに挟まれた国である。 この3カ国はともにアンデス高地（シュラ）、太平洋岸低地帯 ē偿攻浚ⅴ弗悭螗哎耄ēⅴ蕙茎螅─趣い盲慷鄻敜实貏荬蛴肖贰⒆匀画h境的に類似している。 他方、社会環境的には、エクアドルはインカ文明北部の繁栄地でもあったことから、インカ文明の影響が希薄であったコロンビアよりもインカ文明のお膝元であったペルーに近い（注3）。