キノコ栽培におし、て発生する 自まきの防除こっし、て

摘要

キノコの栽培を行つていると、栽培を阻害する害菌類や害虫類が発生し問題となることがある。そこで、今回は代表的な害菌類や害虫類の解説とそれらに対する防除対策について紹介したい。キノコ栽培上の害菌類は病原性の有無から2種類に分けることができる。病原性を有するグル1"プには、菌寄生菌と呼ばれる菌が含まれ、代表的な害菌としてトリコデルマ属菌(写真1)やクラドボトリウム属菌(写真2)が挙げられる。その他、子実体の腐敗や変色を起こす細菌類も存在している。病原性を有するグループの菌は、キノコにとつて毒素となる抗生物質を産生したり、キノコの菌糸を消化するための分解酵素を分泌し、積極的にキノコの菌糸や子実体を攻撃する。病原性を有しないダル！'プには、菌床栽培で雑菌として発生するぺニシリウム属菌や、原木栽培で発生する力ワラタケ、スェヒロタケといつた腐朽菌が挙げられる。これらの菌は、積極的にキノコの菌糸を攻撃するわけではないが、先に栄養源となる基質にとりつき、基質の栄養分を利用してしま、つことで、キノコの生長や発生を阻害する。