野生鳥獣による被害対策Q&A うまくいかなかった対策の改善と今年の準備

摘要

斜面に電気柵を張つている光景はよく見かけます。この連載をお読みになつている方も経験があるのではないでしようか。電気柵はできるだけ水平な地面に設置してほしいのですが、どうしても斜面に設置しなければならない場合があります。この時に注意していただきたいのは、地面が水平でも傾斜地でも、常に支柱は地面に対して直角に立てることです。斜面に対して垂直に立てた場合とそうでない場合を比較してみましょう。現場では多く見られる方法ですが、傾斜において支柱を空に向かつてまつすぐ立てた場合は、傾斜の下側にいる動物からは、動物から離れていく方向に支柱の先が伸びていくことになります。これでは、動物に威圧感を与えることができませh(図1)。また、目線が電気柵を下から靦き込むような位置関係になるので、よりくぐり抜けたいと思わせてしまいます