包装貯蔵法とその特徴：水分損失を防止し、鮮度を保持し、損傷防止の役割もする－

摘要

果物貯蔵に包装処理が行われているが、その目的としては、おもに水分損失を防止し、鮮度を保持することである。 しかし、それだけではなく、包装の役割としては、①外界との遮断による品質の保持、②輸送時などの機械的損傷の防止、③包装物のイメージアップ、④取り扱い上の簡便性、などがある。 とくに、外界との遮断による品質保持の役割は大きく、①微生物、害虫、有害物質の侵入、接触を防止することによって果物の衛生、安全性を維持する、②変色などの成分変化による劣化、価値低下を防止する、③水分や香気などの蒸散による風味、価値の低下を防止する、などの包装機能の完全性が求められている。