パンジー「ァノレタ」シリーズの最新品種と生産技術

摘要

パンジーの「デルタ」シーズの商品開発が開始されたのは90年代初頭。現在では世界で一番多く作付けされ、信頼されるパンジーとなっている。2011年の現在も、開発は継続しており、毎年のように新しい系統丄父配が登場している。特に2011年の秋の、ーズンでは、重要な花色で新しい交配が開発され、登場する予定である。大きく改良された開花特性を活用した作型を最新の開花データを添えて紹介する。「テルタプレミアム」シリーズは、国内ではまだ暑さの残る9月から晚秋-早春まで安定した株張りと生産が可能である。特に2010年のように、晚夏から初秋にかけて異常ともいえる酷暑を経験し、改めてシリーズの安定性が認識された。早出しとされる10月初旬からの開花出荷でも充実した株張りと間延びしづらい性質で安定した生産出荷が可能であった。これは特に米国南部など、暑さがシビアな条件下で選抜を繰り返した結果である。逆に日照が短くなり、気温が急激に下がる11月後半から春までの生産出荷、ここでも開花が鈍ることなく、次々と開花させ出荷することが可能であつた。これは、反対に高緯度や極寒の現場で選抜を繰り返し、低照度や低温期でも生育、開花が持続する系統選抜を行つた結果である。