「優美」「スーパー優美」

摘要

近年のトマトは品種改良が進み、より栽培しやすく多収で周年を通じて安定した出荷が可能になった。しかし、消費者の側からは「昔のトマトのほうがおいしかった」「トマト本来の味がしなくなった」等の声も多く聞かれるようになった。 そうした中、当社では、トマト本来の味、おいしいトマト、を主眼とし「優美」「スーパー優美」の2品種を育成開発した。 ①美味完熟、栽培容易半促成から遅出しの露地栽培に至るまで、いずれの栽培型にも向く完熟タイプの中早生種。 ②果実は豊円腰高、玉揃いよく果垂230gぐらいで子室数も多く空洞果の発生が特に少ない。 果肉はよく締まり、裂果少なく完熟出荷　 に最適である。 果色は濃桃色で全体に均一に着色し、甘味に優れ酸味も適度で食味は抜群。 ③草勢は中位で節問は短め、葉は濃緑の中葉で乗の巻きは少ない。 第1段花房から上節位までの着果性も安定しており、露地栽培でも異常茎が発生しにくい。 また、高温時の尻腐れ果の発生も少ない。 ④萎ちょう病（F1）、半身萎ちょう病（V）、ネマトーダ（N）、斑点病（LS）、TMV（Tm-2~a）などに複合耐病性がある。