早生力ンキツ「みはや」の高品質果実安定生産技術

摘要

気候温暖化の進展にともない、温州ミカンでは秋期の高温や多雨にょり、着色の遅延や浮き皮の発生が問題となつています。また、年明けに収穫する「不知火」をはじめとする中晚柑では、冬季の厳しい寒波襲来で、果実が凍結しス上がりや苦味が発生し、出荷量が減少することがあります。このょぅな状況の中で、農研機構果樹茶業研究部門において、年内に成熟し、浮き皮は発生せず、温州ミ力ンと外観で区別性があり、紅が濃く果面が滑らかでβ-クリブトキサンチン高含有な早生カンキツ「みはや」が育成されました。その果実の大きさは一七〇g程度、果形は扁球形で、着色は一〇月上旬に始まり、二月上旬には完全着色し鮮やかな赤授色を呈します(写真①)。