ブドウの花冠取り器 -ジベレリンと花かす落としを同時に-

摘要

ブドウの「花かすとし」とは、灰色かび病め,：一次感染源になる開花期の花冠、がく片ゃ花糸(おしベ)：を花房から取り除く耕種的防除作業です。慣行では、開花期に花穂の穂軸上部を弾いたり、一花房ごと手や刷毛でしごいて花かすを取り除いています。あるいは、結実後にコンプレッサーゃブロアーを用いて花かすを吹き飛ばしたり、筆で掃き落としたりしています。花かす落としが第一一回ジべレリン処理前後になる場合、灰色かび病菌が花穂に残った花かすで増殖して幼果に二次感染し、さび果ゃ腐敗果の增加要因になります。このため、花かす落としは開花期のできるだけ早期に実施することが望ましいことになります。しかし、開花期は「巨峰」系ブドウなどの種なし栽培において第一回ジベレリン処理時期であるとともに、新梢誘引や花穂整形など多くの作業が重なる農繁期の一つです。