整形外科無床クリニックにおける在宅医療の実践と問題点

摘要

整形外科の無床クリニックとして, 1年6か月の間に25名の往診と在宅医療を行った。 往診が7名,在宅医療が18名であった。 年齢は61～96歳,平均年齢は77歳で,男性が11名,女性が14名であった。 疾患名は脳血管障害が8名,脊髄疾患や麻痺が5名,圧迫骨折や骨粗鬆症が7名,呼吸器疾患が2名,悪性腫瘍,リウマチ,老衰が各1名であった。 当院の在宅医療患者18名中17名は訪問看護か訪問リハビリを受けていた。 整形外科クリニックは外来患者数が多く,往診時間を確保することが難しいこと。 経営上,荏宅医療を行うより外来診療のほうが有利であることが,在宅医療を行う上での問題点であった。 整形外科クリニックで在宅医療を推進するに当たり,これらの問題の解決を図り,訪問看護や訪問リハビリとの連携を深めることが重要であると思われた。