看護師が行う抗がh薬投与における問題点一蛍光眼底造影剤による可視化を利用して一

摘要

昨今，医療従事者への抗がh薬曝露の健康影響に関する調査?研究が多く報告されている。杭がh薬曝露の影響とし て変異原性，催奇形性，発がh性が示唆されている。すでに欧米諸国では杭がh薬投与開始から投与終了後まで示されたガ イドラインが確立されているが，国内では確立されておらず，施設ごとの基準において投与されているのが現状である。今 回，抗がh薬に見立てた薬品を可視化することで，抗がh薬調製や投与管理のどのような場面でこぼれが起きているのか整 理した。結果，看護師がふだh行っていたすベての過程で抗がh薬が漏出している現実が明らかになった。具体的には，調 製での周囲への飛散や調製に使用した針の汚染，杭がh薬でプライミングすることによる周囲への汚染，杭がh薬投与終了 後のボトル交換時，点滴ラィン抜去での生理食塩水で管内を洗诤しなかつた場合に漏出反応があった。今後の課題として， 抗がh薬の投与管理において今回明らかになつた問題点を防止できる方法の検討や評価を進めていく必要がある。また施設 ごとの基準による投与管理のみならず，ガイドラインに基づいた投与管理を徹底することが抗がh薬曝露対策をする上で重要なことであり，米国がh看護学会(ONS)ガイドラインの日本語訳にとどまらず，日本における投与管理についてのガイ ドライン作成が望まれる。