局所動注化学療法はどのレベルのリンパ節に有効か?

摘要

頭頸部がhに対する超選択的動注化学療法は大腿動脈経由のSeldinger法を用いた超選択的動注法（以下Seldinger法）と浅側頭動脈よりの逆行性超選択的動注法の二つに分類される。Seldinger法はLeeらにより報告され，その後Robbinsらは大量のcisplatin (CDDP) をその中和剤であるチォ硫酸ナトリウム(STS)と併用しながら投与する方法を報告した。一方，浅側頭動脈よりの逆行性超選択的動注法は先端が弯曲したカテーテルを留置できることから，放射線療法との連日同時併用が可能となった。これらの超選択的動注化学療法，同時放射線併用療法における原発巣への治療効果については多くの報告があり，われわれもdocetaxel (DOC)とCDDPを用いた逆行性の超選択的動注化学療法，連日同時放射線併用療法（以下，逆行性超選択的動注化学放射線療法）の有用性について報告してきた。