ワイブル分布のパラメータ推定法の影響に関する考察

摘要

平均風速において，非線形最小二乗法は，現在一般に用いられている線形最小二乗法よりも，精度よくワイブルパラメータを得ることが確認された．また重付線形最小二乗法は，精度では非線形最小二乗法に若干劣るが，計算の簡便さを考えれば十分に有効であることがいえる．複雑地形におけるワイブルパラメータ推定については，乱流強度を指標として地形の複雑さを分類した場合に，複雑な地形においては，平均風速の精度が悪くなり，特に線形最小二乗法での誤差が大きくなることが確認された．今回の調査では平均風速を評価指標としたが，それ以外にもワイブルパラメータから導かれ使用される数値には様々あり，平均風速だけでなく，それらの値にも注目した調査を行い，ワイブルパラメータの推定法を改善していく必要がある．