加工強化型高強度電縫鋼管の溶接軟化挙動に及ぼす成分の影響

摘要

自動車部品の軽量化による燃費の向上、CO2 低減による地球環境の改善を目的に、980MPa 級高強度電縫鋼管を開発した[1]。開発材は、曲げなどの加工が施されない部品を狙い、比較的安価な強化手段である加工強化を活用したものであり、既に自動車部材などで実用化されている。しかし、加工強化を利用しているため、溶接を受けると熱影響部(HAZ)の強度が大きく低下する懸念があった。本報告では、自動車用980MPa 級電縫鋼管の開発を目的として実施した、加工強化型高張力鋼板の???溶接におけるHAZ での軟化挙動に及ぼす成分の影響調査結果と開発した電縫鋼管の溶接部の強度について報告する。