SPD-PM プロセスによるバイモーダル調和組織を有する材料の諸特性

摘要

はじめに 強ひずみ付加粉末冶金法(Severe Plastic Deformation-Powder Metallurgy :SPD-PM)の一つであるメカニ カルミリング法(Mechanical Milling: MM)により、強ひずみ加工された金属粉末は結晶粒が微細化し，超微 細結晶粒組織が容易に得られる。しかしながら、均一超微細結晶粒組織を有する材料は、高強度ではあるが、 塑性不安定のため必ずしも大きな延性を得られないことが知られている。それに対して、超微細結晶粒組織 が粗大結晶粒領域の周囲にネットワーク状に配置されるバイモーダル調和組織材は、高強度と十分な延性を 示す。本研究では、SUS316L 鋼、純チタン、チタン合金、純銅において、バイモーダル調和組織材料を作製 し、その機械的特性および電気化学特性を詳細に検討した。