インパルス応答型高温共振測定装置の試作および鉄鋼スケール研究への応用

摘要

鉄鋼スケールの成長挙動·基材との密着性·冷却中の熱衝撃による剥離挙動の理解は熱間圧延鋼材の表面性状と関連して重要である。 スケール成長挙動は熟天秤により測定可能であるが、スケール密着性を高温で評価する手法がなかった。そこで著者らは基材とスケールを一種の複合材料とみなし、高温電気炉中で材料の反共振周波数を測定することによりスケール成長挙動とスケール密着性評価を試みてきた。 反共振周波数の測定に前報ではインピーダンス応答法を用いたが、この方法では一点の測定に数分を要するためスケール剥離など瞬時におこる現象を補足するには不十分であり、今回インパルス応答法を用いて高温·リアルタイムでのスケール評価を目指した。