Fe_3Al基金属間化合物合金の組織と機械的特性

摘要

D0_3結晶構造を有するFe_3Al基金属間化合物は軽量で耐酸化性および耐硫化性に優れている上，素材が低コストなことからステンレス鋼やNi基超合金の一部代替材料として期待されている．しかしながらFe_3Alは室温域での低延性や高温クリープ特性が不十分であるために実用化には至っていない．これら欠点改善に関して，当研究室ではこれまでにFe_3Alに対しNbおよびZrの添加によりマトリックスに比べ硬質で粗大なラーベス相粒子を分散させることにより室温延性が向上することを見出怒た．そこで本研究では第2相粒子分散をもとに，さらなる合金元素添加と加工·熱処理による機械的特性の改善を目的とした．