石油業界の優越的地位乱用に疑問の声公取委、業界再編で価格交渉に影響も

摘要

公正取引委員会はこのほど、「有識者と公正取引委員会との懇談で出された意見」を公表した。意見では、石油元売と販売発着の取引で優越的地位の乱用について指摘があったほか、鉄鋼業界の経営統合により、仕入先が1社のみになり価格交渉が厳しくなったとの声も寄せられた。鉄鋼業界の事例からは、企業の合従連衡で、価格決定権が市場支配カの強いものに移行することに取引先やユーザーから不安視する見方があることが明るみになり、LPガス元売の集約が進むLPガス業界やポスト高度化法の検討が始まる石油業界でも注視すべき内容となっている。