はじめに

摘要

ィンクレチン関連薬が糖尿病治療薬として登場してからわずか2年の間に，とくに DPP-4阻害薬はわが国で200万人以上もの患者に処方されるに至った.Langerhans島内 で，インスリンとグルカゴンのカクテルの比率を改善し，その結果として血糖応答を良好 にする"ダルコ?インクレチン"としての効果が十分発揮されているから，と理解したい.一方，腸管-中枢神経系シグナル伝達としての，すなわち"ニューロインクレチン"と しての重要性が，多くの基礎的研究から注目されている.食事を摂つたという情報がイン クレチンを介して速やかに中枢神経に届き，さらに全身臓器に伝わる.