生体リズム異常と食塩感受性高血圧

摘要

血圧の重要な特質のひとつに日周リズムがあ る.血圧は明け方から上昇に転じ，午前中上昇し つづけ昼にピークに達し，午後減少し，深夜最低 値に至る，という事実はよく知られている.この 血圧リズムは通常の高血圧患者にもみられるがこのリズムが消失するnon - dipperという病態は 心血管の罹患率が高くなる要注意群といわれ，ィ ンテンシブなケアが必要とされているば.しか も，交代性勤務など生体リズム（biological rhythms)と異なる勤務形態では血圧は上昇する といわれている3).このように，生体リズムと血 圧の制御はたいへん関係が強い.このことは生体 リズムが重要な血圧の制御機構のひとつであることを示している.