化粧品における熱分析の活用

摘要

化粧品はお客さまが長期にわたり継続的に使用されること，さらに市場での流通期間が長く一般に保存条件が限定されることもないため品質保証には十分な配慮が必要である。クリームの分離や粉末の沈降，スティックの硬度変化などがいったん生じれば，化粧品としての機能を損なうばかりか，お客さまの信頼を失う結果となる。その一方で化粧品開発ではお客さまのニーズに応えるために，機能の先鋭化や多機能化が図られさまざまな成分が配合されている。