メーキャップ化粧品における原料コストの考え方とコストダウン化

摘要

アベノミクス効果による業績回復が企業倒産の減少に繋がっていると報じられる一方で，アベノミクス効果が現れず倒産している企業がある。企業は，生き残りをかけて，売り上げを伸ばす方策をとるが，思うようには行かないのが現実である。この売上高とは，販売単価に販売数量を掛け合わせたものである（図1）。従って，売り上げを伸ばすには「販売単価を上げる」か「販売数量を増やす」かしなければならない。しかし，値上げをすれば購入していただけず，景気回復の恩恵が消費者に行き渡らなければ，拡販の施策は費用対効果で見合わない結果となる。そこで，販売価格を見直すのではなく，それを構成する原価に着目し，原価を小さくすることで利益を大きくする方策をとることになる。原価を小さくする方策はコストダウンである。