検査機器：コンクリートテスター(CTS)の研究開発

摘要

コンクリート構造物は、現代のインフラストラクチャーを支える重要な役割を担っている。 コンクリート構造物はかつて、メンテナンスフリーで永久構造物とまで言われていた。 しかし、1999年のトンネルコンクリート剥落事故をきっかけに、現在ではコンクリートの品質に関しての意識が大きく変化しており、最近では建築耐震強度偽装問題など人為的な欠陥をもったコンクリートも問題となった。 さらに、戦後の高度経済成長を背景にインフラの整備が急ピッチで進められ、現在までに蓄積されたコンクリートの総量は90億m{sup}3を超えたと言われている。 今後これらの膨大な構造物は一斉に寿命を迎えようとしている。今、コンクリート構造物の品質の確認（健全性診断）や施工不良を抑制するツールとして、非破壊検査技術への需要が高まっている。