道路横断ケーブルの地上高測定システムの開発

摘要

一般的に屋外通信設備の信頼性を確保するため、電柱や通信用ケーブル等、各種設備の点検を日常的に実施している。道路を横断して配線されている通信用ケーブルは、地上からの高さ（以下、ケーブル地上高という）を十分確保した上で配線されているが、自然環境や外的要因等によりケーブル地上高が不足となるケースがある。第1図に示すように、従来行っているケーブル地上高の点検は、路面から5m程度離れたケーブルまでの高さを目視判断する。ほとんどの場合において、道路横断しているケーブルを測定用の樽を使用して1ヶ所ずつ測定している。その点検作業には膨大な稼働を要するうえ、交通量の多い事道内等の危険な場所での測定も伴うため効率的で安全な測定方法が求められていた。ここでは、車で走行しながら道路横断ケーブルのケーブル地上高を非接触で測定するケーブル地上高測定システムについて述べる。なお、ケーブルの高さを測定する測距センサについては、後節の「測距センサの開発」で述べる。