巨大災害超急性期用救命情報共有システムデザイン案

摘要

本書は，巨大災害発生の際の急性期焦点を当てた，救命支援システムの設計案を示す．一般に，災害が巨大化するほど発災直後の混乱は大きく，現状把握すら困難な状態になる．我々は，NATO （North Atlantic Treaty Organization：北大西洋条約機構）が開発した局所災害用救命情報共有方法（METHANEレポート）を参考に，巨大災害用のシステムを考案した．METHANEレポートは，ラジオ無線を通信基盤にした口頭連絡によるものであり，これの電子テキスト化を試みた世界初の設計例である．